煤けた部屋で、ひとり祈る
ジム・プリマス

ワードの画面との
にらめっこは飽きたので
とにかく何かを書いてみよう
音楽ソフトを起動して
クラッシックの曲をかける
電子タバコの吸引器に
ニコチン入りのリキッドを補充する
天然グリコールの白い煙を吸い込んで
アルカロイドが血液に溶けて
脳に達するのをしばし待つ
だけど予感は訪れない
身体の感覚を研ぎ澄まして
天球と地球からもたらされる波動に
意識を同調させようと試みるけど
もたらされる霊感はとても乏しい
新政権は総選挙の期日を
早めるつもりらしい
それが野党連合にとって
吉なのか凶なのか
見通すことは今の僕には難しい
もし政権交代が実現すれば
風の世紀の訪れは早まるだろう
そのことを切望しているが
確かな確証は得られてはいない
風の世紀の優しくて豊かな天恵が
すべての人々にもたらされるように
煤けた部屋で、ひとり祈る



自由詩 煤けた部屋で、ひとり祈る Copyright ジム・プリマス 2021-10-04 15:43:58
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