いる

角を曲がる
これが幾つ目かわからない
そこに壁があり 外と
間とがあるから

区切ることは生活の基本だ
囲むことも
その中でなら
酒に漬けられた桔梗の根のような
人らしい行いをしていてもいいから

とか 言われたが
どうなんでしょうかね
感じ方はそれぞれですから
風が汚れ

うまそうな
焼いた肉の匂いがする
それは食べてもいいものなのかどうか
あの 先生
トイレ行っていいですか

振り向けば西空が焼けていて
これは認識も焼けてるかもしれない
背中も
しかし惨劇は鑑賞に堪えたりして
いいかげんなもんだな

時間は
見た感じ単純なのがいい
このまま歩くと明日になるそうですよ
透けもせず
とろけもせず

そのくらいでまあいいんじゃないかな
壁に擦りつけて汚れている上着と
掌や額は
価値を生む手段として残して


いや
生まんでもいいけど

とりあえず次の角が見えたら
その角を曲がる
必ず
曲がることにする


自由詩Copyright いる 2021-10-03 23:47:09
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