言の葉

あの頃より孤独でないのは

独りでいられるほど

傷が浅くなかったからなのか

独りでいればいるほど

その痛みが強くなったからなのか


常識のように語られる言葉では

何一つ癒されぬ人もいる

傷つかぬ人の傲慢さを嗜める言葉

真っ当ではあろうとも

痛み軋みへ救いは差し出さぬ


誰しも責任のない言葉を延べる

痛みの在処を探りながら

本当の言葉を求めさ迷いなさい

例え誉められた答でなくとも

嘘の言葉で半生など生きられぬのだから


自由詩 言の葉 Copyright  2021-10-03 21:30:31
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