喪うということ
静
また立ち止まり踞る
どうしても拭えない血液は
孤独でなくとも溢れてしまう
前に進んだと思っても
心があの時の景色から動けず
女々しいことは理解かっている
最早これは愛ではなくて
過ごす筈だった時間への郷愁だとも
言葉にしてはいけないこと
屑切れのように汚したことも
まだその後の道を赦せるほど
時代も己も変わっていないのだけど
この砕けた心がまた軋んでも
狂った運命を変えようと
交わした誓いで醜く足掻いて
自由詩
喪うということ
Copyright
静
2021-09-30 23:47:16