天国
あさ

きみの笑っている顔がこわくて、距離をとる足
どりは軽く、まるですでに知っていることがあ
った、みたいだ、つまらない日に非人が働くと
聞いて、天使の居場所は真下から少しだけずれ
ていた、ここで丁寧な暮らしのことを想うよ、
マイペースに降る雨をひとつひとつ避けて、海
にたどり着けるひとすじの道、空気のよどみの
予感を残して、空が落ちていく先の色味は舌に
残る印象だった、派生した声をあげたい、そん
なメモは微細な色の折り鶴でした、来週は天国
にいる予定です、過去の未来は完成されて、み
んな逆さの子宮でぼくたちを待っています


自由詩 天国 Copyright あさ 2021-09-26 20:58:20
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