辿り着く先 まだ見ぬ景色へ
静
見渡す限りの金色の景色
頭を垂れて佇む禾乃登に
大地へ祈る人の営みを想う
白雲を侍らせて聳える神々
その肌が微かに息を震わせ
進むも留まるも好きにせよと微笑う
凪いだ水面が照らす輝きが
心に深くその景色を刻み
いずれまたここに帰せよと諭す
特別であらんと生き急いで
辿り着く先にその景色がある
喪ったものの数を数えて
まだ独りでないことの慶びを識る
自由詩
辿り着く先 まだ見ぬ景色へ
Copyright
静
2021-09-22 10:05:45