この黎明の闇の中で
ジム・プリマス

夏の終わりが訪れた
これから季節は
秋から冬へと加速してゆく
風を涼しいと感じられるのも
今のうちだけだろう
電子タバコの煙を吸い込んで
白い煙を口から吐き出す
アルカロイドが血液に溶けて
身体に広がり脳内に達する
その感覚を楽しみながら
その一方で
予感の訪れを期待するけど
黎明の闇は深すぎて
自分の直感の力は弱すぎて
未来を見通すことは出来ない
今は夜明け前だ
今が一番、暗い
それでも夜明けは必ず訪れる
風の世紀はもう始まっている
この世界は変わる
その確信は自分の中に
間違いなく存在する
その確信を手探りでつかんで
その存在を何度も確かめる
この黎明の闇の中で


自由詩 この黎明の闇の中で Copyright ジム・プリマス 2021-09-18 16:19:58
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