この黎明の闇の中で
ジム・プリマス
夏の終わりが訪れた
これから季節は
秋から冬へと加速してゆく
風を涼しいと感じられるのも
今のうちだけだろう
電子タバコの煙を吸い込んで
白い煙を口から吐き出す
アルカロイドが血液に溶けて
身体に広がり脳内に達する
その感覚を楽しみながら
その一方で
予感の訪れを期待するけど
黎明の闇は深すぎて
自分の直感の力は弱すぎて
未来を見通すことは出来ない
今は夜明け前だ
今が一番、暗い
それでも夜明けは必ず訪れる
風の世紀はもう始まっている
この世界は変わる
その確信は自分の中に
間違いなく存在する
その確信を手探りでつかんで
その存在を何度も確かめる
この黎明の闇の中で