サーキュラ
ブルーベリー

過ちはどこから
一滴でも王冠が生まれる
祝福が生まれる
歓声
うたが
はじまる





聖母は
吸音室の中で
腫れた乳房を持て余し
途方に暮れた

うたごえは聞こえない
賢者もやってこない
こうして世界は
泣き声も上げず
王冠も生まれず
正しく円形として地続きとなり



億年光年彼方ではサファイアも届かない

変化した正しさがベッドの上で
わらっている
増殖のあとの衰退は揺るがない事実だ
時間だけが無情にも存在している

都合がよろしくて、とわらった
仕向けたのは、と夜の声がした

世界がおやすみと言った。言っている。言っているよ。今。


自由詩 サーキュラ Copyright ブルーベリー 2021-09-17 11:20:08
notebook Home 戻る