宇宙への罪を、白い花によせて
秋葉竹


罪を、宇宙に、棄てた。

何処へも出て行けなかった
足がすくんでしまって。

反省して
謝罪して
許してもらえたから、

罪を、宇宙に、棄てた。


心で、白い、花が、
咲いた。
やさしい、甘い、夜が、
来た。

もうすぐ、全てが、良くなる。


いつだって、夜はこの街は暗く、
けれど朝日が昇るころには
小さな天使たちがたむろするんだ。


咲いた、花は、かならず、散るけれど。
散るまで、けんめいに、咲いてるもんだろ?


そんな前向きを、信じて、目指して、
いずれかならず来る夜明けを祈って。

ただ、そんな、
難しく大きな理想や希望じゃなくて

ただ、生きてるだけでいい日もあるとも。
たとえ、足元しか見れなくなっても。


白い、花の、香りがする、
忘れられない日を忘れずに、
いればいい。
いればいいんだ、よ?


これからを生きてゆく困難もあるけど、

これからなにに頼ればいいのかさえ、
わからなくなる日も来るかもしれないけど。


そんな恐怖をもう
手放してしまっても、いいんだぜ?
わからないなら君も、そんなときは

きっと許してもらえるから、
反省して
謝罪して

罪を、宇宙に、棄ててみればいい。


とりあえずは、すくんでいた足が
前に向かって動き出すだろう。

そしていつの日にか、
白い花が、そっと、
君の心に、
咲きはじめるのかもしれない。











自由詩 宇宙への罪を、白い花によせて Copyright 秋葉竹 2021-09-01 21:48:44
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