星のなみだ
ミナト 螢
夜のうちに
たくさんの夢を乗せた星が
その重さに耐えられなくなり
砕け始める
朝の街で
人も光も入れ替わる前に
葉っぱの先を
濡らして消えた
ギザギザの形が
溜め息みたいで
僕の指先を
切ろうとする
星のなみだが
空へ還るまでに
瞬きひとつ
髪を掻き分けて
風を待つ
自由詩
星のなみだ
Copyright
ミナト 螢
2021-08-28 13:14:20