空虚
余韻

空虚と貼り紙が括りつけられた樽がある
見るからに頑丈さ 触れる前から決して届かない そんな感覚に陥る

ねぇ快楽とは何? 気付けば過去の自分から無償提供されたもので溢れ返ってる
欲しいもので埋め尽くしても 所詮 樹海は樹海 潜っても潜っても万年床
楽園になんて辿り着けないさ

燃え盛る生と死 入口も出口もない
色んな匂いが漂ってるけど 風はただ吹いてるだけ 錯覚と麻痺の取り違えさ

ねぇ真実とは何? 引っ切り無しに大量生産しては廃棄処分
片足にだけ足枷をつけたい そんな自由な不自由願望
病だとすれば それは真実なのかもしれないね

空っぽの宝箱 空虚の貼り紙 剥がす前か剥した後か
宇宙だとか未来だとか まだ想像できた ほんの少し嬉しくなった今


自由詩 空虚 Copyright 余韻 2021-08-08 12:43:49
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