美しいケモノ
こたきひろし

美しいケモノに見とれていたら
自分を見失なってしまいました

ケモノも美しくなると手に負えなくなるものでした
イエイエ
男の錯覚でした

ケモノは美しい人間のオンナでした
だけどね
ケモノ臭がしたのです

そのケモノの匂いを香水で巧みに誤魔化していました
美しく化粧もしてました

酒場のオンナでした

乳房と尻に惑わされました

美しい肢体に見とれていたら
何を飲みます
と聞かれて
我に帰りました

スナックねね
と言うお店でした

ほんのむかしばなしです


自由詩 美しいケモノ Copyright こたきひろし 2021-08-07 06:22:52
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