ミナト 螢

いま眠ったら
きっと朝になってしまう
まだ何も変わっていないのに

爪が伸びたり
熱が上がったり
体は息を弾ませるけれど
心はどうなんだ

何も見えなくて
疲れたのかな
寄り掛かる場所があれば
星よりも光るだろう

幸せを感じにくい
水溜りの中で
引き上げてくれる
人はもういない

分かっていた
夏が来るように
心にも浮き輪を投げて
逃げ出す準備が必要なこと

後味悪くなって
もう海には戻らないこと


自由詩Copyright ミナト 螢 2021-07-27 19:40:20
notebook Home 戻る