いつものキティ
津煙保存



いつからなのか知らない
いつもの瞳でみつめている
語らずみつめている
いつもの鼻
いつものリボン
いつもの髭
いつもの耳
どこからやってきたのか知らない

理由も知らない
夕日に照らされて影をのばして
雨粒に光って灯にたたずんで
古ぼけたくすんだ壁の
ちっぽけな家のポストの下
マンションの駐車場前の
人通りの少ない抜け道
雑草とともにいる
きみに会いに行く




自由詩 いつものキティ Copyright 津煙保存 2021-07-26 11:14:24
notebook Home 戻る