プルシアンブルー
TAT











ママーのスパゲッティに
丸美屋の麻婆豆腐をかけて食べていたら


(思い出の味なんだ。
オカンが昔こうやって作ってくれた。
魂の味なんだ。
未だにたまに食いたくなる)







国営テレビのクルーが来て

俺を撮り始めた



「貧困にあえぐ四十代」
「ロスジェネの今」
「計316円の夕食」






やがてそれがsnsでバズって













その後の流れは



新聞にある通りだ


























結果俺は六人の人間を殺したが





俺は自分の行動を今も悔いてはいないし








誇りを持っている





































初代の柿右衛門は
夕陽に染まる柿の樹を観て
一子相伝の赤絵付の窯元を興したという話だが








俺ははたちの終わりに観た
アスファルトに踏み潰された
柿のバーミリオンと
雪の白



ガソリンの臭いと
直角に鋭い枝



アイドリングするエンジンの鳴動




それらを



今も忘られない











まぁ意味がよく分かんないよって人はワンピースのドクターヒルルクのエピソードのとことかを読んでくれたらいいよ


それ系の話




































































自由詩 プルシアンブルー Copyright TAT 2021-07-19 12:43:49
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