日々の垂れ流し20050425.真夜中の、洗濯物由来の幸福
A道化
只今2:18a.m.、数分前に嫌な夢を見て目覚めてしまった。
肌寒い為かその夢の為か、身体が、ベッドの上で震えている気がした。本当は震えてなんかいないのかもしれなかった、ただ、強張っているだけかもしれなかった。とにかく、身体も心も不快なスチールウールのようだったので我慢できず起き上がって階下へ、そうして、赤ワインをグラスに1杯、まず一気に飲み干す。
それから、2杯目をきちんと一口ずつ飲みつつビル・エヴァンスを聴いている。楽しい断片を思い出すよう心掛け、思い出すことの出来る幸福が在る、という幸福に、まず、ほっとして。
* * *
そうそう。例えば、昨日、日曜日、10時からという少し遅めの勤務の為ゆっくりとした朝、6:00a.m.、母はまだ眠っている。相変わらず早起きの私は洗濯物を折り畳む。毎朝洗濯物をバルコニーに干すのは母。毎夕、私か母か、その時家にいるか早く帰宅した方がそれを取り込む。畳むのは私の仕事だ。
洗濯物を畳んでいると、自分がきちんと折り畳まれて整理されてゆくような、すっとした気持ちになる。
ある日の断片。
母が干した洗濯物を私が取り込んでいる。母は、薄いピンク色の私のバスタオルにはピンク色の洗濯バサミを、青系の柄のある自分のバスタオルには青や緑の洗濯バサミを使う。1枚の洗濯物に2つ以上の洗濯バサミを使うときには、必ず色を揃える。ハンガーに掛かった首の広い衣服の肩、左が黄色い洗濯バサミなら右も黄色い洗濯バサミ。私はそれを取り外しながら、ふふふ、と楽しい気持ちになる。気持ちよく乾いた洗濯物を抱えながら、その日もいつもどおり母が洗濯物を干して一日を始められたことに幸せを感じる。そうして、一日を無事に過ごした私がそれを取り込めることにも幸せを感じる。
タオル類を、浴室に隣接した脱衣所へ直しに行く。1階には東西にすっと廊下がある。西側にあるダイニングルームと廊下の間のドアが開け放たれていて、ダイニングルームの西側の掃き出しの窓からの光が廊下にも伝わっている。
あ。
と、思う。
西日。
カーテンの、圧倒的な明度。
* * *
よし、もう大丈夫。
3:08a.m.。赤ワインは既に干されている。ビル・エヴァンスはPOTRAIT IN JAZZの曲目の演奏を終えている。もう大丈夫。
眠ろう。