あなたの女
花林
あなたを愛した瞬間に
なにかが変わる
音がした
淀みやしない想い抱き
眠れぬ夜を
愛のせいにして
このまま私を離さずに
一秒たりとも
全てのドアを開け放して
あなたが入り込めるように
どれだけ一緒に居られるの?
この火が消えるまで
全ての余白を残したまま
ぬろうとしないあなた
筆を置こうとも
口づけ交わした その瞬間
なにかが開く
音がした
悩ましいほどの気持ち抱き
帰られぬ朝を
夜のせいにして
そのまま私を崩さずに
形だけ残して
全てに意味を見いだして
問いただしたりはしない
傾いたままにしておいて
ただしたりはしないで
一時の迷いは置いて来て
そんなの許せやしない
巻き戻ろうとも