最近多摩川で2
番田 

多摩川に最近釣りに出かけた。二子玉駅から川に出るには、ショッピングモールを通り抜けなければならないので、距離を感じさせられた。釣り竿を持って、そういった華やいだ人たちの間を行くのは、浮いているので、気恥ずかしさも感じさせられたけれど。しかし僕は歩き続けた。一匹の魚を求めて。五月初旬、空は、よく晴れていた…。とがめられるものもなく、僕は歩き続けた。僕はときどきマップを見ていた。どこか、ディズニーランドに向かう時のボードウォークを思わせるような、そんな雰囲気の高架橋の上で。


僕はそんなモールを抜け、堤防まで来たが、二百メートルほどはあっただろうか…、川までの距離は、遠かった。ビールを持ち込んでいるような人も多数。若者にもだいたいに、そんな目的を感じさせられた。広い場所に酒を持ち込むという風景も、コロナカではもう、当たり前のように感じさせられる風景となっていた。僕は、川で、釣れそうなポイントを探した。動画を見る限りでは、そういった解釈ができるのかどうかによってのみ、釣果が左右させられるように感じさせられたからである。どう釣るかというよりも、むしろ下調べの方が重要なのだと思えたからである。


散文(批評随筆小説等) 最近多摩川で2 Copyright 番田  2021-06-15 01:13:38
notebook Home 戻る  過去 未来