かけひき
アラガイs


ペットボトルの口が開いて
 水蒸気舞い上がればイルカが波に乗ってやってくる
街のカラスが餌を探す
 幼虫は産声を上げるその時をじっと待っている

怪しくもない人々が夜を擽るのは   塵
僕は炎に焼かれ塵として天秤にかけられる ホンネのところ 知りません
                          それでも
 人生を回収はしない

東西南北 風に乗り  今日も晴れた空が流れていく
変わっていくのは生きものか 
生きものが創り出す景色なのか
エイが吐き出したPEをカモメが飲み込んで巣に持ち帰る
卵が先か鶏が先なのか   人々はそれを天秤にかけている

眩しくもない人生を光に賭けるのは    塵
イ草の未来が 吉と出るのを 凶が楽しみにして
舌を垂らす狼  牛は追われ 海にまかれたルヨ灰 灰の山
  SDGsと語りだすからには僕は不在で綱渡りの余生を迎えなければならないような
意識が燃えたヨナル滓  懐中時計は壊れて  回避できない











塵  (チリ)またはゴミ)




自由詩 かけひき Copyright アラガイs 2021-06-03 02:07:39
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