些末な話
TAT

俺の地獄みたいな乾きを
お前が癒せるとでも言うのか?

お前は誰だよ
俺の事なんか何も知らないくせに

けれども間違っているのは当然俺の方だ
こんな奴にわざわざ気を割いてくれる
そんな人がどれだけ貴重か

俺は思い知るべきだ

そんなもん只の甘えで
のれる船があるなら
のるべきなんだよ
裸足でも惨めでも

だってそんなのは
俺の主観でしかないんだからさ所詮

けれどもそんな事も全て分かっていて
それでも地獄の方の道を選ぶしかないし
その道しか行けない阿呆だから
詩とか書いてんだろうな恐らく

格好つけて嘯いて又格好つけて
その愚かしさも全部俯瞰で観れてて
全て分かっててそれでも
自分で自分を止められない

そんな種類の無限地獄もこの世にはあるんだよ

蛙は蛙である事に気付いても嘆いても
自分の指から水掻きを取る事は出来ない

こうやってたまに試しに
行間を空けずに書いてもみるが
大抵このように上手くいかない

要はマラソンランナーと短距離走の選手の
腕の振り方の違いみたいな
事なんだと思う多分
些末な話


自由詩 些末な話 Copyright TAT 2021-05-22 14:01:18
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