無音
墨晶

猿と云う現象のわたしの傍らに


犬と云う裝置が風のように現れ、くっついて寢ている


裝置は靈魂であり、


何某なにがしかの意圖が具現化しそびれた餘剩らしい


現象は「わたし」を考えるが、答えはない


終始無言のふわふわした風同士


空閒を眞似る二體の眠り


遠吠えが時閒を遮るようでいて、そうでもない
 
 
 


自由詩 無音 Copyright 墨晶 2021-05-17 03:01:25
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