みミから出たサビしい/即興ゴルコンダ(仮)投票対象外
こうだたけみ



みミから出たサビ詩歌のおとナイするすると、吐かれた嘘の届かない耳。

お終いが、始まりになるのはいつものことです誰にだって起こりうるコト/コトと次第によっては焼くより煮るほうがいいのかもしれない/濁音になると固く重くなる。カラ。ゴトゴト鳴らす線路上のトロッコ/鉱石を山と積んで山から出る。そのまま走って崖(ブレーキ!)から落、/血の通った言葉ってなんですか、オチのない話だとしても聞いてくださいよ全部/すべての乗組員に告ぐ。本機はただいまをもって/ただいま。想って、いるだけじゃ伝わらないよ/デパートの紙袋からお母さんありがとうが食み出している/オレンジ赤ピンクのカーネーションでアレンジした花束には大振りのリボンを/かけるのを長らく躊躇っていた番号。受話器を押し当てるミ/身から出た錆。真っ二つに引き裂かれるくらいさびしいのは/なんで、サビだってわかるの私には聴こえないのに/聴かない/聴こえないはずなのに鳴ってる、ずっと。


自由詩 みミから出たサビしい/即興ゴルコンダ(仮)投票対象外 Copyright こうだたけみ 2021-04-25 21:43:22
notebook Home 戻る