半生の夢
秋葉竹
まるで優しい夢だ
満月の砂漠
輝く満月が浮かんでいるように
胸には小さな宇宙のような穴が開いていて
埋める星の金平糖を探し続けていた
湖のそよ風の吹く夢や
海のそばの大きな河の静かな照り返しの夢
目的もないけど
なんだかこころなだらかになる
ぽっと
ぽっと
ぽっと
朝日の交差する
大きな橋の片隅で
運命に怯えて泣いている痩せっぽちの仔猫
その震えて泣いている
仔猫と出会ったんだ
夢が終わっても
自由詩
半生の夢
Copyright
秋葉竹
2021-04-13 21:00:02