地獄の宴
ひだかたけし

妙に黄ばんだ手や足が
あちこちから突き出ている
それを盛んに啄む烏の群れ
何とも滑稽な有り様じゃないか
ここでは全てが透明で
誤魔化し得るものは一つもない
時折黄色い犬どもがやって来て
生の魂を盗んでいくが
なあにそれは良くある不運、
ここに埋められりゃ全てを忘れる

)全てを忘れたくて此処まで来たんだろ?
)逢いたい人や逢える人、それら全てを諦めて
)均衡は崩れているんだ、もうとっくに

だから埋めてやるよ、
丁寧にゆっくりと
沈めてやるから
安心しな

妙に黄ばんだ手や足が
あちこちから突き出ている
それを盛んに啄む烏の群れ
何とも滑稽な有り様じゃないか
ここでは全てが透明で
誤魔化し得るものは一つもない

お前の胸の内以外には











自由詩 地獄の宴 Copyright ひだかたけし 2021-03-31 21:23:18
notebook Home 戻る