without,食物連鎖
ブルーベリー
生存のための
ビニールハウス
苗箱
芽が出て
ビニ紐で
綺麗に揃えられた
私達の歪みは
切られて
美味しいだなんて
そう言う 前に
消える
虫食いも
不揃いも
許されなくて
ショーケースの上で
何とか大臣賞って
食べられんの?
綺麗ねってその後
どうなるんだっけ?
優秀何kg VS お得パック
どっちになりたかったかって
いつだって自分では選べなくて
小さい中古の洗濯機の中でごろごろと洗われて
結局のところボウルの中で潰されて
芋だって言われて消化されて、おしまい
決めるのはいつだって私じゃないから
背筋を伸ばすことすら忘れてしまった
小さい団地の茶髪の幸福を私は知る由もないし
大手メーカーの元受付嬢の愛情を量ることもできない
問いかけてもくだらないことはわかっていて
正当化するだけの理由をそれでもいつだって探したまま行方不明で
何になりたかったんだろう
何になれたんだろう
好きはいつだって他者のもので
私はただ消化されて排泄されて流されて、消えてゆくだけで
微生物みたいに目に見えないように行方不明にな(それが望み?
突然のデウス・エクス・マキナをここに出現させたとて虚し
でもそれができるならばと悲しい願いを映画の波と一緒に流して終わりたいね
白黒の世界で再度色づくように繰り返すようにおしまいを何度だって告げて嫌になりたいね
けどまだここに居るね しつこいね 汚れも洗剤で落ちるように 落ちない クソが
クソ お前はクソ だからお前はクソなんだよ わかってる?
反らしたのか胸を張ったのか よくわからないまま パパ
ボックス席で窓の外を見ている 明日もない 見るべき明後日もない カムパネルラ(いない)
どこにでも行ける切手なんてものも ない(あるとは言っていない)
レールの上
歩く事も忘れて カラスみたいに石を置いて怒られた事だけ しょうもなく思い出すリフレイン
窓の外の空の色すら よくわからない語彙で 伝えることすら 白い旗を揚げて
ごまかしに笑って
笑え
笑え
あの名前も知らない可哀想な女優みたいに馬鹿を演じて笑え
大量にコピーペーストされた現実に刷り込まされて、
。