白米
墨晶

 降っているけど

 どうせあなたは

 雨粒のあいだを通り抜けて

 両手鍋を抱えて来るのでしょう

 ええ、いつだってあなたは

「最高のカレーができた」と云って

 坂道を歩いて来るんだわ

 わかったわ、わかったから

 お米研いで

 待ってるわ
 
 


自由詩 白米 Copyright 墨晶 2021-03-21 19:23:29
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