眩しさから逃げるように春を
かんな
あたたかさはいつも
敵わないほどに傍らで咲いて
叶わないたびに散り
地面をひたすらに覆い尽くす
しあわせという匂いにむせて
風のつきあたりでは
くるくるくるくると
止むことなく空へと祈りが舞う
いつしかあなたは黙って
摘むのか千切るのか重ねるのか
この花びらを
自由詩
眩しさから逃げるように春を
Copyright
かんな
2021-03-13 23:34:01
縦