なんかいも忘れなおす
はるな



高いところから
低いところへ、
広いほうへ
明かるいほうへ

夥しい言葉の群れが
かたまり
解れ、また 縺れ
しまいに
いちまいの 布のようになった

それを拾いあげ
畳んだり 伸ばしたり
切り裂き、繋ぎ
型に嵌め
指を包み、
汚れ、それを洗い、
日にさらし、風にさらし、
ちりぢりと ほつれてゆく

やわらかい
襤褸をまとい
高いところから、
低いところへ、
明かるいほうへ、
広いところへ

あらゆるものの流れが
とめどなく
途方なく
眠ってもいないのに
目を覚ます、
何回も、何回も
何回も
覚め続ける





自由詩 なんかいも忘れなおす Copyright はるな 2021-03-11 14:30:15
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