青い夜の風の匂い
ひだかたけし

青い夜の風の匂い
君に包まれていたあの時代
虚無の底に引き摺り込まれ
虚脱しながら僕は嗅ぐ
そこに浮かび上がるものを
掴み取ろうとして

今、独り寝の床のなか
自らの熱を感じながら
何気なく過ぎ去っていった時を
青い夜の風の匂いに












自由詩 青い夜の風の匂い Copyright ひだかたけし 2021-03-07 20:57:17
notebook Home