幻想平原
道草次郎

まるで上のが落ちて来そう、
星も一緒にです。
それをけるのは、
蟋蟀こおろぎのしょっかくに触れる惑星大のくさ。

いちめんのくさむらは、
イカ釣り漁船の眩しさ。

もう、
なんでもないものが、
かえって砕けた玻璃がらすなのです。
それから、
声は臼で挽いた風景画です。

みんな星なのでした。

淡水魚や山羊の角は、
だからあんなに、
夜の耀ひかりにきらきらとなだれてゆくのでしょう。



自由詩 幻想平原 Copyright 道草次郎 2021-03-05 21:11:59
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