青空の下で
板谷みきょう

蛸が自分の足を食べて 生き延びるみたいに
赤字続きで国鉄は ローカル線を廃止した
頭だけになっても 足はいつかは生えてくると
だけど本当の狙いは 頭のすげ替えだったのさ

働く人の暮らしを守る 大きな力に怯えて
金と力に欲張りな どっかのお偉いさん達が
自分達だけの未来の為に 仲間割れするように
算盤弾いて そうさ出る杭を打ち続けた奴らが
危険を感じて 杭を抜いたんだ

風に揺れるしなやかな 柳の枝みたいに
分割民営国鉄は JRと名を替えた
雪や嵐になっても折れないで 耐えてくれると
だけど本当の狙いは 枝を切り揃えることだったのさ

働く人の暮らしを守る 大きな力を消そうと
金と力に欲張りなどっかの お偉いさん達が
みんなの未来の為に 仕事も心配することは無いと
嘘で固めた理由で そうさ今まで山を見ていた奴らが
喜び勇んで 鹿を追い始めた

だけど
どんなに時代が変わろうと
どんなに社会が変わろうと
働く者が居る限り 働くことがある限り
働いてる人たちも 働けない人たちも
働きたい人たちも 働きたくない人たちも
暮らせる世の中を 我々の手で俺たちの手で
私たちの手で青空の下で

※1987年の中曽根内閣が実施した「国鉄分割民営化」
 その時に作った唄です。
 https://youtu.be/bV5U6togIDw


自由詩 青空の下で Copyright 板谷みきょう 2021-03-02 22:21:52
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