るるりら

そう あの日
コーラを買いに出かけて
ほたるは いた
きよらかな
ちかすいみゃくが
わいているよと
またたきが
おしえてくれてるようだった
それからだ
僕は
思うんだ
ちかすいみゃくの ありかについて
またたくということについて




こんなことを考えている僕を
だれにも知られたくないと思うのは
何故だろう
僕の地下水脈をだれかに荒されはしないかと
僕は怖れている気がする

僕は
思うんだ
ちかすいみゃくの ありかについて
僕は
それを知っている。







最初は僕自身が ほたるなのだと思っていた
僕はこうみえて必死に輝こうとしたんだぜ
だけど 最近は またたくことなんて事を考えるのも
アホらしくなってきた 僕は ほたるじゃないんだ


僕は
思うんだ
ちかすいみゃくの ありかについて
僕は
それを知っている
それでも僕は僕の地下水脈を知っている



ほぉらほぉら
今夜も僕の部屋は
あの夜と同じだ
この気持ちを悲しみというには
僕は大人になりすぎていて 素直ではなくて
ただ堅い岩みたいに 僕はなってしまっている
けれど 僕は地下水脈の知る岩だ
今夜の僕の部屋は
幼かったあの夜と同じだ
なにかが沈殿している
今夜の僕はひとつだけ解った

僕は あの子の またたきが見たい
僕は
こんなことを考えていることを
あの子にだけに 言いたい

またたいてくれ
君は またたく人だよ
だから やってみてくれ
そんなことを考えているときの僕を
だれにも知られたくないと思うのは
君を守りたいからだ

僕は
思うんだ
またたくということについて
僕は地下水脈を知っている
またたいてくれ



自由詩Copyright るるりら 2005-04-21 07:23:06
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