包帯星団
道草次郎
喉までせりつめてくる
ものをいなし
喪われた月で首飾りをつくる
詩篇の鉄道は砂礫ですっかり
いっぱいだ
降り掛かる酵母のようであろう
それはやさしげなシダ胞子
副詞に錠をおろせば
まるで恐いてつがくしゃだ
みんな絆創膏であればいい
みんなスティーヴン・スピルバーグであればいい
アルカロイド石
それは五時半のれっしゃの響き
この倫理のなにかもが創意なら
せかいは眠たいクローバーかもわからない
ときに、じぶん
そのおとなしいすずらんの毒
時計と波
それのみを愛せばいいのだ
そうは
想わないだろうか
創と穹よ