包帯星団
道草次郎

喉までせりつめてくる
ものをいなし
喪われた月で首飾りをつくる

詩篇の鉄道は砂礫ですっかり
いっぱいだ

降り掛かる酵母のようであろう
それはやさしげなシダ胞子

副詞に錠をおろせば
まるで恐いてつがくしゃだ

みんな絆創膏であればいい
みんなスティーヴン・スピルバーグであればいい

アルカロイド石
それは五時半のれっしゃの響き

この倫理のなにかもが創意なら
せかいは眠たいクローバーかもわからない

ときに、じぶん
そのおとなしいすずらんの毒
時計と波
それのみを愛せばいいのだ

そうは
想わないだろうか
創と穹よ


自由詩 包帯星団 Copyright 道草次郎 2021-02-07 06:46:52
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