あわい
そらの珊瑚
昨日から
降ってはときおり止んで
降り続くから
朝か夕か分からなくなる
冬の雨は
うすぼんやり温かい
雪になりそこねた雨に
ずっと昔にも出会ったことがある
時間のあわいのような色の
折り紙の束を
少しずらしてぱらぱらとつまびく
本当の黒も
本当の白もなく
新しい紙なのに
古びたにおいがして
昨日から犬をおばあちゃん、と呼んでいる
犬は混乱しているだろうか
それとも
新しい名前(仮)になど耳もくれないのだろうか
おばあちゃんになりかけた犬から
古びたにおいがしていて
自由詩
あわい
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そらの珊瑚
2021-01-23 15:41:35
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