電車の窓で
番田 

他の誰の声もしない午後、僕は出かけた。電車に乗っているということ自体が久しぶりで、そして、僕は空をぼんやりと見つめていた。ただ僕は、メルカリで売れたものを発送するということを忘れていたのだということに気づかされていた。しかし、電車は進んでいた。最近は、CDをあまり借りなくなったこともあり、音楽に対して関心が薄くなってきている。ラジオすらも聴かなくなったら何が流行っているのかわからないだろうし、それ以上に、すでに、音楽を聴くということ自体への関心自体が薄くなってきていることに気づかされていた。テレビでは昔の放送が流れたりしていた。それに対して、そして、コメントを言っているコメディアン。厳しい状況の中でも、ただ、ロケは断続的に行われているようだった。ほんの一年足らずで日本国内の状況は一変してしまった。今年はどうなるのだろうか。ただ、この寒さが5月ぐらいまで続くことを考えると、国内におけるコロナウイルスの新規感染者の完全な消滅は、現実的には難しいことのように思わされていた。



散文(批評随筆小説等) 電車の窓で Copyright 番田  2021-01-18 01:43:51
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