逃避行7
木葉 揺

いったいどこに連れてかれるのか
路地という路地
通り続けて何時間
今までになかったことが
起こっているのは確か

とにかく一人では
起きなかった事件
それでも自分の意思が
なかったら
感じなかった鼓動

いつまでも夜で
さすような月光が
追いかけてくる

逃げている確かに
希望に向かって
少しの恐怖がなければ
希望なんてたいしたことない
だから今は

路地という路地をすりぬけて
月光にささりそうになって
はしりつづける
答えが出ると信じて


自由詩 逃避行7 Copyright 木葉 揺 2021-01-17 13:14:58
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