浮遊憂いの目
水宮うみ
透明な姿になってしまう前に、
好きだった景色をこの目に焼き付けておきたいと思った
一喜一憂の中に浮かぶ心
きみの記憶に降り積もっていく色彩
過ぎ去って風よりも透明になったもの
寒い夜にも夢を見たのは、涙の温かさをこの体が知っていたからで、
きみの優しさがずっと残っているんだろう
自由詩
浮遊憂いの目
Copyright
水宮うみ
2021-01-09 19:42:52