擬雨擬木化
水宮うみ

人ってことが僕というものの一要素に過ぎないように、
雨粒たちも、雨ってだけではないんだろうと思う。

木々を擬人化して考えるとき、
人も同時に木へ近づいて、人から少し離れていく。

人でいることに疲れたら、
自分自身を擬雨化や擬木化して、僕は見えない羽を伸ばす。
雨も同じように、ときどき擬人化したりして雨をやっているのかもしれない。


自由詩 擬雨擬木化 Copyright 水宮うみ 2020-12-31 22:55:39
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