冬の炉端
道草次郎


手袋の中のこぶしや聞き上手

あかぎれの手に触れる手もあかぎれて

凍星いてぼしを枕に猫とともに眠る

いにしえの銅貨貫く去年今年こぞことし

ヘウレーカの意味をまさぐる寒夜哉

風花のえがく螺旋や陽の細さ




俳句 冬の炉端 Copyright 道草次郎 2020-12-30 22:59:53
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