あるはずの体
はるな
あるはずの体を
あるはずの記憶で
建てなおす
あちこちにゆがんだ寂しさをもち
ありふれた色に懐かしさを覚える
吹けば飛ぶような思想を傘にして
いったいこの灰色の粘土細工の
どこに芯があったのか
はっとするほど重みのない
けれどもたしかに触れることのできる
自由詩
あるはずの体
Copyright
はるな
2020-12-18 23:52:56