あかるい
はるな


あかるい暗やみを
猫がふうふう歩いている。
うすべったい陰を
引き摺るようにして
草むらを
すこし割りながら

白だったり
黒だったり
する猫の、
どこからみても
おなじふうには
見えない猫の。

日々を垂直に
過ごしなさいね。
という 教えはふるびて
寒い日の
火種になった

神さま、猫たち、
生きていることに
どれほどひらたくよりそっても
よりそっても 寒い日は
この肌をぬぎすてて
やっと息を吐くんだよ。





自由詩 あかるい Copyright はるな 2020-12-09 20:59:51
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