紙屑
宣井龍人
風に振り回され
壁にぶち当たり
人に踏まれ続け
雨にびしょ濡れ
僕は誰にも読まれない詩
優しいおばさんが
ぐちゃぐちゃの僕を拾うと
めんどくさそうに広げ
外れた鼻眼鏡で
じーと見つめてくれた
間もなく丸められて
ゴミ箱に棄てられちゃったけど
最後の最後に見つめてくれた
優しいおばさん有難う
自由詩
紙屑
Copyright
宣井龍人
2020-12-08 11:50:07