謎に充ちている
こたきひろし
かたくなに抱かれる事は拒むのに
熟れた柿熟れない柿に枝垂れる
学童らのマスクの列も季節なく
ハイウェイ掛かる橋から身は投げぬ
かたくなにマスクをしない人がいて
性を買う行為の後の虚しさも
何悩む手首につけたかすり傷
馬鹿一人祭りの後の街歩く
未成年少年Aに憧れて
家出して少女は街に立ちんぼし
反抗と反逆したいそれが何
昂ぶればおんなもただのケモノだと
コンビニの外で溜まって自己顕示
コンビニの明かりに集まる蛾と同じ
悪い人良い人みんな同じ人
俳諧を詠んで徘徊知らぬ道
愚か者おのれ知らない愚かゆえ
特養の裏で介護士隠れ吸う
一斗缶中身は吸い殻まじ嫌だ
コンビニで避妊具買ってるおばさん
この世界いたる所に謎ひそむ