時の流れ
風の化身
波立つ寂しさの向こうで
過去が揺れる
過ぎ去りし日々は懐かしく
愛おしい
冷たい風に洗い流される
旧い季節
手慣れた手つきで秋化粧する
澄んだ瞳の空
心変わりした女(ひと)のように
もう未来(さき)しか見ていない
過去に未練はさらさら無い
私と言えば
ロマンチストと言えば聞えが良いが
過去にこだわる女々しい輩
ワンコイン芝居を演じては
孤独を詠う
痩せた似非詩人を気取ってみる
寂しさの針に引っ掛かり
私の時計は止まったままだ
波立つ寂しさの向こうで
過去が揺れている
自由詩
時の流れ
Copyright
風の化身
2020-11-25 17:47:09
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