わらしべ長者
鵜飼千代子
真っ直ぐなんて歩けやしない
平らなところで つまずいて
ぬかるみで ぐっちゃりなんて いつものことだし
おいしくない水だって 飲んでしまうし
でもね 泣いたりなんか しない
転んだらね きょろきょろ見回して
何か落ちていないか 探すんだよ
せっかく 転んでやったのに
もったいないじゃない
拾うんだよ
わらでも 石ころでも
1997.7.28. NIFTY SERVE 既出
自由詩
わらしべ長者
Copyright
鵜飼千代子
2020-11-18 18:55:19