夢のなか
ひだかたけし
過ぎ行く街並みは
コバルトブルーに浮遊して
薄暮を迎え
風はもう絶えず吹き
透き通っていく、透き通っていく
外へ外へと向かいながら
夢のなか、外に出るのは久し振り
その夕暮れ時の光景が
閉じ込められていた魂を震わせた
一瞬の時の切り取りが
閉じ込められていた魂を透過した
(ふるふるふるふる残照が
近づき離れ近づいて
暗い予感を一瞬だけ
それは明るく照らし出す)
包み込む街並みは
コバルトブルーに浮遊して
薄暮を迎え
風はもう絶えず吹き
透き通っていく、透き通っていく
外へ外へと駆け出しながら