音のない声
シホ.N



かつて
人の夜は
静寂だった

無音の
冷やかな空気に
包まれる

音を伴わない
声を聴く
動かない静けさの
声を聴く

沈黙に耐えられぬ
饒舌
黙考に耐えられぬ
脳内

夜の果て
明暗入り混じり
日のかわり目の
きしみを聞く



自由詩 音のない声 Copyright シホ.N 2020-11-12 16:53:07
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