チューインガム
トビラ

あきれても
秋がふけて
耐えられなくて
傷うずく
ジュクジュクに膿む

なんて、うつむく
うろんな顔で
わらえるほどにくだらないよ
僕の生に付与する意味も
なけなしの付加価値は無価値

癖になるくせに
やめられないね
やめてほしくないんでしょ?
ためにならないよ
ためにならなすぎで
なにもたまらなくて
たまらないね

もういいや、って
壊れちゃえ、って
なげたはずなのに
追いついてくる
未来という明日
思ってしまうじゃないか
手をのばしてしまうじゃないか
目を開けてしまうじゃないか

あたたかく伝うよ
あたたかい温度
空っぽにそそがれる
そんなはずないのに
そんなことはあるはずがないのに

一篇の思い出に思い重ねて
口ずさむ歌、楽しく歌うよ


自由詩 チューインガム Copyright トビラ 2020-11-10 09:33:56
notebook Home 戻る